知りたくもない真実でさえ時に知ってしまうけど


For 3 Fighter



奇跡のように出逢った君達は、運命のように絆を結んだ。
それは、決して1人にはさせてくれないほどのもので、どん底から引っ張り上げてくれるほどのもので。
僕にはその絆が眩しくて羨ましくて頼もしくて美しくて惹かれて惹かれて仕方がなかった。


3人ももちろん人間で、互いに距離を置いたこともあったね。
どの組み合わせでも同じようにそういうことがあったね。
けどそれは当たり前のもので、何も心配することじゃなかったんだ。
今と違って。



今日まで生きてきて、経験も積めばもちろん大切なものも、守りたいものも増えてくる。
同じ方にばかり向いていられなくなる。
他にも目を向けたからと言って、今まで大事にしてきたものがそうでなくなったわけでもない。
そんなことは分かってるよ。
でもね、僕に見えている確かなもの。
それが、3人の間にある絆なんだ。
僕はそれを見てきたんだ、何年も。
だって、僕に見えるものはそれしかなかったから。
他の誰も入り込めないとてつもなく深いそれしか。


ねえ、今それが歪な形に見えているのはどうしてだろう。
君はきっとこれっぽっちも壊そうだなんて考えていないだろうね。
いつもと同じようにその中にいるのだろうね。


君は大切に思っていますか?
それは僕にとってもとても大切なものなんです。
もういっそのこと壊してしまった方が君はラクになれますか?
2人から彼はどう見えていますか?


いつまでもその形でいてほしいと思う僕のエゴ。
3人がどう思ってるか、何が正解なのかは誰にも分からない。
僕はただ、もやもや見てるだけしか、できない。



『ずっと』って強くて儚い言葉だと君に言われてる気がするよ。