私達が見て感じて誓ったあの形なきもの今もどこかで微笑んでくれていますか?

あの頃、君が目指し、僕が願った未来。
ただ僕は同じ速度で歩いていけると思っていた。
でも気がつけば、こんなにも遠い。
君へと続く道は目の前にあるのに、途中が霞んで見えないんだ。
続いているのか途切れているのかそれを確認しようと必死に進むのに、そこにすら辿り着けない。
そして君はまた遠くなる。
笑顔で振り向く君の顔さえいつか見えなくなってしまうんだろう。
近くにいてとは言わない。
でもどうか、見えないほど遠くへは行かないで。
消えてしまわないで。



いつも流す涙には意味がある。
腹が立って悔しくて流す涙。
嬉しくて感動して流す涙。
そして。
どの感情で流す涙にも共通の想い。
『寂しい』
未来に向かう君と、そんな君の未来を願う僕と矛盾するそれ。


寂しさを隠して笑うよ。
寂しさに耐えて背中を押し続けるよ。
君が笑って振り返れるように、ここにいるよ。
だから。
いつか。
いつか、あの距離に立てますようにと。
僕達の未来の先をそう描かせて。