Born

授かった「生」にはその人の全てが詰め込まれる。
それをどう使い、どう生きるかはその人の権利で、義務で、責任で、自由。
その人生を生きれるのは、その人自身しかいないから。
何において、正解も間違いもない。
その人の生き方を周りがどう見てどう思おうが、それを取り込むかどうかもその人の自由。
深くも浅くもできる他人との繋がりを、君はどう思うのだろう。


君が生きているこの世界は日々めまぐるしく変わっていく。
そんな環境の中で変わらずに、変えずに生きることはとても難しい。
あの頃と、何が変わったのだろう。
何が変わらなかったのだろう。
何を変えなければいけなかったのだろう。
何を変えずにいなければならなかったのだろう。


それを君は今も考えているのだろうか。
君達は、考えているのだろうか。
諦めてしまってはいないだろうか。


皮肉な笑い方が増えていく君を見て、顔を歪める人が見える。
その目から光が消えていくのを見て、涙を零す人が見える。
誰よりも愛と平和を願うその心が歪んでいくのを見て、悔しさに歯を噛み締める人達が見える。



君の道は君のものであって、誰にもその道を塞ぐ権利はない。
ただ、一緒に歩くことはできる。
横に並べないような狭い道なら縦に並べばいい。
1人じゃ歩けないような険しい道なら手を差し伸べあえばいい。
身体は側になくても、心が寄り添っていれば、いい。
希望の「形」はあったとしても、正しい「形」なんてないのだから。



僕が望む「形」はひとつしかない。
だけどそれを君が望んでいるのか、君達が望んでいるのか分からない。
望んでいてほしい、とそう願うだけ。
君が、君達が心から笑っていられる「未来」があればいい、とそう願うだけ。



どの道を選んでも苦痛は伴うだろう。
それでも、君達が笑い合える「未来」を。